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トカプチのこと……

更新日:2021年8月14日

今日はHP限定公開記事です。


『トカプチ』 ハートフル獣人オメガバースシリーズ親愛なる読者様ホーページまで遊びに来て下さって嬉しいです。


今日はせっかくいらして下さったので、ちょっと特別公開を……♡


私の作品の中では不思議な位置づけなんですよね。

投稿サイトの『獣人オメガバース』という縛りでコンテストがあってそれに応募したのがきっかけです。2年前かな。その頃は実はよく1万字のコンテストに応募なんてしていました。幸せな存在もコンテスト応募作品だったのですよ。

何もひっかかりませんでしたが(..;)私の居場所はここではないと悟った瞬間ですね。

もっと自由にのびのび書こうと思って、長編化が進んだ作品のひとつです。


あらすじなどは宣伝看板をどうぞ!





読了時間 たったの11分  6,257文字なので、まずはこれでお試しを。

彼らの世界をもっともっと知りたいと思っていただけたら続きをどうぞ~という仕掛け。



もう恐れない。俺はロウの寂しさを埋める存在になりたい。だからお前の子を産むよ。


お互いが必要な意味を確認しあい番となった狼の獣人ロウ×乳が出る特異体質のトカプチの、その後の物語。 出産編と里帰り編の二部仕立てを予定しています。少し切なく甘くハートフルな、二人の軌跡。



つまり出産編です!

私の創作で唯一我が子を埋めるカップルなんだなとしみじみ









共に成長し、育てていこう!お前がいるから俺はここにいる。ロウ…どうか忘れないで!


お互いが必要な意味を確認しあい番となった狼の獣人ロウ×乳が出る特異体質のトカプチの、その後のさらにその後の物語。『Birth』から一年後、凍っていた土地にも牧草が生い茂り…… 少し切なく甘くハートフルな、二人の軌跡を再び!



そしてこれが新作『Land』の表紙です。

表紙と冒頭の1話を書いたまま眠ってしまっていました。

今3話書き下ろしているので……当分出せそうもなくて……お待たせして申し訳ないので

アトリエ便り特典で公開しちゃいます!


 



 『Land』 特別公開 プロローグ部分





 あの怒濤の日々から、少しの月日が流れ、妊娠していた牛が元気な赤ちゃんを生んだ。


 この王国で、俺たち以外に生物が新しい命を産んだのが嬉しくて、牛の贈り主、アペに伝書鳩で早速、報告した。


 こうやって……この王国も、少しずつ変わっていくのだろう。

 

 それから数日後、初夏の風が吹き抜ける草原で、俺たち家族はピクニックをした。


「キナ、眠いのか」

「ふぎゃ……」

「よしよし」


 二番目の子供のキナは完獣の姿で生まれた。全身モフモフの毛が心地よくて、いつまでも撫でていたくなる。


 トイはロウと原っぱでかけっこをしている。


 あんよも上手で、かけっこも早くなった。やっぱり人間の子供より早く成長しているようだ。


 キナを寝かしつけながら、のんびりと真っ白な雲が流れていく様子を見つめていると、ロウが息を切らせて戻ってきた。 


「トカプチ、牛がちょうど乳を与えているぞ」

「本当?」


 何度見ても飽きない光景だ。


 草原で母の乳を一生懸命吸う子牛の様子を目を細めていると、俺の胸元に手がごそごそと回ってきた。


「ん……ロウ、よせよ」

「ここも、とても美味しそうだ」

「あぁ……っ!」


 胸元をやわやわと揉まれて、ロウの大きな手のひらで扱かれれば、じゅっと乳が飛び散り、服の内側を濡らすのを感じた。


「も、もう……服が濡れるから、やめろよ」

「脱げばいい」

「そうも行かないよ。ロウのように上半身裸でいるには、抵抗が……」

「ここにはオレたちしかいないのに?」

「も、もう――」


 観念して、キナをそっと置いて……上衣を肩からずらすと、ロウがガバッと飛びついてきた。そのまま勢いよく上半身裸に剥かれ、仰向けに倒される。


「あっ――、あ」


 ロウに乳を吸われる。


 もう何度も何度も繰り返される行為なのに、ロウに力強く吸われる度に、トキメイテしまうから困るよ。


 胸がドキドキすればするほど、乳は甘くなるらしく、ロウが熱心に俺を愛撫し出す。


 身体が循環しだす。下半身に明け方注がれたものを糧に、大量の乳が作り出される


「ん……んん、あ……トイはどこ?」


 トイの姿が見えなくなったのが気がかりで、持って行かれそうな意識を振り絞り、手を彷徨わせた。


 すると……いきなり頭上から声がした。


「……ここだ」

「えっ?」


 思わず、ロウを押しのけて飛び起きてしまった。


 トイを抱っこして、俺を見下ろしているのは、幼馴染みのアペだった!


「ど、どうして、アペが!」

「それより……お前なぁ……目の毒だぞ」


 アペは首に巻いていた布をはらりと俺に渡してくれた。慌てて胸元を見下ろせば、つんと尖った乳首から乳白色のミルクが垂れ落ちていた。ぽたぽたと膝に落ちていくので、慌てて布で胸元を隠した。


「ご、ごめん――その……食事中だった」

「いや、頭では分かっているんだが、どうにも照れる」


 するとロウが意外そうな声をだした。


「アペは、案外、初心だな」

「なっ!」

「そうだ。それよりどうしてここに?」

「トカプチが呼んだんだろう。手紙を読んで飛んできたのに……ひどいな」

「あっ!」


 すっかり忘れていた。

 乳牛が生まれたら、牛が乳を出すようになる。

 そうしたら牛乳を加工してチーズを作りたくて、アぺに一度直に教えて欲しいと頼んだんだった。


「思い出したか」

「あぁ!」




 


 




 

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